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Posted by あしたさぬき.JP at

2016年10月26日

陰陽を楽しむ窓―無双窓・陽炎窓・火灯窓(三木町渡邊邸より)

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


沢山のお茶室が魅力的な三木町渡部邸。
敷地内にある神社の軌跡を辿ろうと、現在も研究中でございます。







建物に残された痕跡で、どこまで行きつくことが出来るのか、途方もなく感じながらも楽しんでいます。

渡邊邸に関しては、孤月庵のお茶室の造り茶室内部の建具や、瓢箪(ひょうたん)探しなどをご紹介しました。

今回は、陰陽の美しさを感じさせる窓をご紹介します。


下の写真は、無双窓(むそうまど)。

無双窓(むそうまど)とは、換気や採光の為に設けられるスライドで開閉する窓です。


一定の間隔で隙間を開けて固定して並べた連子板の内側に、動く無双板をはめ込み、左右に動かすことで開け閉めが出来るようになっています。
松江の武家屋敷でも無双窓がありました。

下の写真は、陽炎(かげろう)窓。
連子窓(れんじまど)という、木や板、竹などを縦に連ねて並べた形式の窓です。
連子子(れんじこ)と呼ばれる並んだ板が波形になっていて、その見た目から「陽炎窓」と呼ばれています。

内側に、紙貼り障子が建てこまれているので、陰影がとても美しいですね。


こちらは、火灯窓(かとうまど)。

火灯窓の中でも、蕨火灯(わらびかとう)という形です。
床の間の付け書院に設けられていました。

火灯窓は、禅宗様の寺院からはじまり、床の間の書院にも多く見られるようになった窓です。
デザインには沢山の種類があり、それぞれの形が作りだす光と影の様子も魅力的です。
色々な形や種類のある日本の伝統建築は、陰陽に対しての美意識の表れなのかもしれませんね。

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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
香川県さぬき市大川町富田西2911-1
0879-43-6807
info@tanino-sekkei.co.jp
  


Posted by 谷野設計 at 18:16Comments(0)古民家探訪建具茶室

2016年10月20日

建物の高さとお祭りの関係?!(高山の古民家)

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


以前、高山の古民家の格子の役割について書きました。
今回は、2階の高さの秘密について。

飛騨高山の古民家の並んだ街並みを歩くと、2階部分が低く感じます。

実際は2階が特別低いわけではないんですが、1階の屋根と2階の屋根との間隔が狭いためです。

何故、そうなっているかというと、高山の伝統的なお祭りと深い関係があります。

高山の町を歩いていると、一際大きな蔵が何か所かにあります。



この蔵は、高山の伝統的なお祭り「高山祭」で使われる屋台がしまわれています。

お祭りの時になると、それぞれの蔵にしまわれていた屋台が、街を巡ります。
でも、高山の街並みにこの大きい屋台が通ると、屋外の通りで見物するだけの道幅がありません。

(道の両サイドにある側溝の役割は、こちらの記事でご紹介しています。)
それに加え、高さのある屋台がよく見えなくなってしまいます。


お祭りになると、2階部分の開口部にある縦格子が全部外されます。



2階の座敷に座ると、格子のあった下枠が丁度肘のかかる高さに設計されています。

お祭りを、家の中で家族で集まって、御馳走を食べたり、お酒を飲みながら、街を巡る屋台を楽しめるように工夫されているんです。
この高さが、祭り屋台を最高に綺麗に見せる為に古くから伝わってきた高山の匠の技☆


その土地で暮らす人たちの暮らしと町の文化が密接に関係していて、その為にトコトン考え抜いた設計をしている古い街並み。
家を造ること、継承していくことの大切な原点を感じました。

私たちも、常にその原点を忘れずに、家族の暮らしと町に寄り添った家づくりをこれからも大切にしたいです。
いつも、先人の残した古民家には、沢山の学びを頂いているなぁ~。
感謝(*^-^*)



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Posted by 谷野設計 at 10:56Comments(2)日本建築豆知識古民家探訪屋根

2016年10月18日

古民家と酵母菌―明治から伝わる醤油の味

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


小豆島の草壁港近くにある、明治13年から有る金両醤油さん。
外壁は、焼杉板張りの暗褐色が素敵な雰囲気。
現代主流の大量生産のための製造法ではなく、昔ながらの醤油づくりを守っておられる醤油屋さんです。

工場と本社である住宅が登録文化財になっています。


年表によると、明治13年創業で、ご先祖様は赤穂から塩づくりで移住されたそうです。
初代は「正庵」というお医者さんだったそう。
回船業の傍ら醤油醸造を始められたのが明治13年。
とても多才の方だったんですね。

2代目の当主は大阪なんばで「藤庄醤油店」を開業し、大正4年に現在地に工場と住宅(本社)を移されたそうです。
現在は、5代目の女性当主が代表を務められています。

お店の内部は、古い建物を生かしたモダンな造りです。

見上げると、梁の上に、夏障子が飾られていました。

かけ醤油や、だし醤油などを並べているのは、古い和ダンス。

照明を垂らしているのは、工場で使っていた梯子。

小屋の木組みがそのまま生かされていて、開放感のある造り。
金両さんで製造している醤油の味見と説明をスタッフの方がしてくれます。
だし醤油もとてもおいしかったのですが、私の一押しは、醤油とガーリックオイルを一対一でミックスしたもの。
少し甘みのある醤油にガーリックの風味がほんのりして絶品でした☆


醤油を製造している蔵の中も覗かせて頂けました⭐️


杉の樽に製造中のお醤油が。

これは、先ほどと違う樽。
樽の上部に黒く層が出来ています。
醤油を作る上で大切な酵母菌だそうです。
樽の中の酵母菌を全部はこそぎ落とさないことで、同じ味を作ることが出来るんですって☆

こちらは、製造蔵の天井。
さっきのお店の中の天井と比べてみてください。
梁が何やら模様がついているように見えますね。
この、まだら模様に見えるのも、酵母菌です。

天井だけでなく、壁にも酵母菌が沢山!
この梁や壁についた酵母菌の種類によって、味や香りが変わるんだそうです。
原材料よりも、この酵母菌が醤油に与える影響の方が大きいというのには驚きました。

現在主流の製造法では、ホーローやアルミ製の樽に酵母菌を添加すすることで、工程を簡略化し、大量生産を可能にしています。
でも、ここ金両さんでは、添加せず、蔵に住みついた酵母菌で育てています。
時間は掛かりますが、その分味も香りも良い醤油が生まれます。



因みに、金両さんでは、昔は少し砂糖を入れていたそうです。
稀少な砂糖が入った醤油は、価値が高かったのだとか。


屋根瓦を見てみると、軒に近い方の瓦の色が黒っぽくなっています。
この黒くなっている部分にも、酵母菌が付いているのだとか。
雨でも風でも取れないそうです。
なんだか、健気で酵母菌に対する愛着が沸いてきました。


自然由来の酵母菌は、同じく自然由来の材料で造られた古民家と相性が良いんです。

樽や蔵の内部に使われている杉や土壁の調湿効果、培養作用によって、自然淘汰された良質な酵母菌だけが育ちます。
その為、酵母を使って製造する醤油やパンなどの製品も、古民家で作るものは味が良いんです。

昔ながらの味を現代に残しているのも、製造に関わる職人さんの力と古民家の力の融合なのかもしれませんね☆

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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
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2016年10月17日

昭和初期の家ー家に刻まれたご家族の軌跡を垣間見た

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


昨日、小豆島のお宅にご相談を頂き、伺って来ました。

昭和初期に建てられた石場建の建物。
現在は空き家になっているのですが、改修してお子様に残したいとのことでした。

川の氾濫で床下浸水にあったり、一部家事にあったりということもあり、何度か修繕はされているお宅です。


床下を覗くと、石の上に束が乗っているのが分かります。
建てた当初に束と、後で付け加えた束とが見えました。

建具は、現在の住宅ではあまり見なくなった、すりガラスの引戸や
モダンな和柄がオシャレな襖など。

お客様も、今は珍しいから、こういうのってまだ使えるんですか?と。
もちろん、使えます☆
現在と、建具の寸法が異なるので、敷居や鴨居を大工さんが手作業で造ります。
その繊細な作業ぶりも、ご覧いただけます☆
私の個人的なコレクション。引手も撮らせていただきました♪
↑形はベーシックな□ですが、四隅の扇が優美な雰囲気の引手。
先ほどのモダン和柄の襖の引手は、楕円形の四隅が丸くくり抜かれたデザイン。

引手は、本当に職人の遊び心が効いているものが多くて、面白いです(*'ω'*)


そして、こちらのお宅の敷居部分にあったコレ、何か分かりますか?
これは、着物を干すときに使うフックです。
着物は、部屋の中で陰干しするため、家の敷居にフックをかけてそこに着物ハンガーで掛けます。
松竹梅の模様の描かれたものもありました。

フックを掛けていた痕跡も多く、
「(以前お住まいだった)おばあさんは、着物が好きな方だったんですか?」
と伺うと、
「そうなんです。母は良く自分で仕立てたりしていて、」とお母さん。
このお宅に住んでいたころの話を懐かしそうに話してくださいました。

柱には、日付と共にメッセージが刻まれていたり、
生活されていたご家族の様子が家の色んな場所に垣間見れて、ホッコリしました。

古い家を守るということは、ご家族の軌跡も守っていくということなんだなと、改めて実感しました。

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Posted by 谷野設計 at 17:13Comments(0)日々のあれこれ古民家探訪建具

2016年10月14日

穂高神社のご本殿の造りと歴史と菊の神紋

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


今回ご紹介するのは、長野県の安曇野にある「穂高神社(ほだかじんじゃ)」


穂高神社がいつ創建されたかは記録が残っていない為、定かではありません。
でも、醍醐天皇の時代、延長5年(西暦927年)に選定された延喜式の神名帳には、名神大社に列せられて古くから信濃における大社として、
朝廷の尊崇も厚く、信濃の国の開発に大いに功を奏したとされています。



上の写真は拝殿。
拝殿正面から奥にかすかに見える建物が、本殿です。写真だと分かりづらいですが、実際はもっと良く見えます☆


本殿は同じ形式の右殿・中殿・左殿が並ぶ三殿方式と言われるもの。三殿の左右にそれぞれ少し小さい社殿が1つづつあります。
建築様式は、中殿を除いて神明(しんめい)造り。社殿の形式の中でも古式のもので、奈良時代前期までには確立されていた建築様式です。
特に、神明造の最古の遺構は長野県の仁科神明宮本殿とされています。

右殿のご祭神は邇邇芸命(ににぎのみこと)で天照大御神の孫に当たります。
左殿は綿津見命(わたつみのみこと)で中殿に祀られている穂高見命(ほたかみのみこと)の親に当たります。
穂高見命は海神族 (わたつみぞく)の祖神(おやがみ)で、その後裔(こうえい)にあたる安曇族は、もとは北九州に栄え主として海運を司り、早くから大陸とも交渉をもった、文化の高い氏族です。
四国にも影響を及ぼしていたと言い伝えられています。

中殿の穂高見命の社は、穂高造りという、穂高神社独特の様式で建てられています。


穂高造りは、神明造りがアレンジされたもので、千木と堅魚木(かつおぎ)が釣り竿(船の帆柱の説もあり)を表していると言われています。
海運を司る神になぞって、造りがデザインされているんです⭐️
一生懸命、図を描いてみたのですが、薄くて見えづらい( ;∀;)
図の左側が一般的な神明造りで、右側が穂高造りです。
穂高造りの屋根の上部の違いが伝わると良いのですが・・・
今の中殿は、平成21年の大遷宮で新しく生まれ変わったもの。


ところで、三殿の棟部分や、拝殿の内外、至る所に「十六葉八重菊(じゅうろくようやえぎく)」の紋が有ります。
この紋は、言わずもがな天皇家の家紋です。

なぜ、天皇家の家紋が穂高神社にあるのかというと、
神武天皇の叔父神に当たるのが、穂高見命なんです。

加えて、安曇族は、蘇我氏や物部氏が台頭する以前の天皇家直属の軍でもあったんです。
外交、戦い、貿易などを一手に担っていました。

古より天皇家と深い関係にあったため、十六葉八重菊の紋が神紋として使用が許されているんですね。

因みに、菊をモチーフにした穂高神社の神紋がもう一つあります。

こちらは、十四弁葉菊(じゅうしべんようきく)の紋。
天皇家に配慮して、2枚少なくしたものを、神紋として作ったと考えられます。


中殿と同じく、大遷宮で建替えられた拝殿も見どころが沢山ありました。
次回は、拝殿をレポートしたいと思います☆

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2016年10月12日

奥に深い家屋に有効な格子の力(高山の古民家)

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


江戸時代から町屋に頻繁に使われるようになったものといえば「格子」です。
外部からの視界を遮り、防犯の役割も持つ格子戸。

京都では、商いによって異なる様々な格子のデザインが使われました。

小京都と呼ばれる高山の町並みにも、格子戸が使用されています。


高山の古い街並みを日が暮れた後に歩くと、家の明かりが外からは見えません。


外部に漏れる光が無いので、一瞬空き家ばかりかと勘違いするくらいです。

でも、その理由は、家が奥に深く作られているため。
冬寒く家の中で過ごす時間の多い土地柄、建物の外部と居住空間を離しているからです。

その造りで問題になるのが、風の通り道。
風を効率的に奥まで通すために、重要な役割を担っているのが、「格子」です。

格子の隙間から、風が吹き込むことで、勢いよく奥まで風が通るようにしています。


家の前にあるある水路にも、高山の土地が表れています。

その土地ごとの生活と家が密接に関係している古民家ならではですね☆

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Posted by 谷野設計 at 14:30Comments(9)古民家探訪建具

2016年10月10日

筒野の虎獅子をみて思うこと

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


地元の秋祭りでやっこや獅子舞が町内を廻っているのを見ると、秋だなあと感じます☆

私の地元では、「筒野の虎獅子(とらじし)」という、虎の獅子舞があります。
約160年前からあると言い伝えられています。
太鼓と鉦の音が町内に響くこの時期は、現代の日常をしばし忘れてどこかホッとした気持ちになります。

地域に伝わる伝統を大切に守ってくださっている方々に感謝しつつ、
私も地域の伝統や人々の生活にお役に立てるよう、頑張りたいなと改めて思いました。


古い建物に携わる者として、お伝えしたいことは沢山あるのですが、
言葉で上手く伝えられず・・・どうにかお伝えする方法はないかなと考え、絵本を作りました。
空き家をどうしよう、古くなった実家をリフォームするか、建替えるか?  悩んでいる方に少しでもお力になれればと思っています。


一人でも多くの方に届きますように☆

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Posted by 谷野設計 at 17:57Comments(0)日々のあれこれお知らせ

2016年10月03日

秋は雨樋の点検を! 簡単チェックは雨の日に。

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。

暫くぶりの更新になってしまいました。。

9月は、大型台風で局所的な大雨でしたが、お家は大丈夫でしたか?

秋は、お家のメンテナンスに重要な場所があります。
それは、雨樋。

台風で埃やチリなどが雨樋に溜まってしまったり、落葉が始まると、雨樋に落ち葉が溜まってしまいます。
そのままにしておくと、雨が樋にたまり、溢れた水が雨漏りの原因になります。

雨の日は屋根の下の横樋の途中から水が落ちていないか、縦樋に水が流れているかをチェックしてみてください。

もし、横樋の途中から水が落ちていたり、縦樋から水が流れていないようなら、樋が詰まっている可能性があります。
1階の屋根の樋であれば、2階の窓から確認できる場合もあるので、試してみてください。

もし詰まっているなと思ったら、樋の掃除が必要です。
脚立を使っての作業になるので、十分足元には気を付けてください。
もし、自分で作業は心配という場合は、お気軽にご相談くださいね。

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Posted by 谷野設計 at 17:44Comments(0)日々のあれこれ