2016年10月18日
古民家と酵母菌―明治から伝わる醤油の味
こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。外壁は、焼杉板張りの暗褐色が素敵な雰囲気。
現代主流の大量生産のための製造法ではなく、昔ながらの醤油づくりを守っておられる醤油屋さんです。

工場と本社である住宅が登録文化財になっています。

年表によると、明治13年創業で、ご先祖様は赤穂から塩づくりで移住されたそうです。
初代は「正庵」というお医者さんだったそう。
回船業の傍ら醤油醸造を始められたのが明治13年。
とても多才の方だったんですね。
2代目の当主は大阪なんばで「藤庄醤油店」を開業し、大正4年に現在地に工場と住宅(本社)を移されたそうです。
現在は、5代目の女性当主が代表を務められています。
お店の内部は、古い建物を生かしたモダンな造りです。

見上げると、梁の上に、夏障子が飾られていました。

かけ醤油や、だし醤油などを並べているのは、古い和ダンス。

工場と本社である住宅が登録文化財になっています。
年表によると、明治13年創業で、ご先祖様は赤穂から塩づくりで移住されたそうです。
初代は「正庵」というお医者さんだったそう。
回船業の傍ら醤油醸造を始められたのが明治13年。
とても多才の方だったんですね。
2代目の当主は大阪なんばで「藤庄醤油店」を開業し、大正4年に現在地に工場と住宅(本社)を移されたそうです。
現在は、5代目の女性当主が代表を務められています。
お店の内部は、古い建物を生かしたモダンな造りです。

見上げると、梁の上に、夏障子が飾られていました。

かけ醤油や、だし醤油などを並べているのは、古い和ダンス。

照明を垂らしているのは、工場で使っていた梯子。

小屋の木組みがそのまま生かされていて、開放感のある造り。
金両さんで製造している醤油の味見と説明をスタッフの方がしてくれます。
だし醤油もとてもおいしかったのですが、私の一押しは、醤油とガーリックオイルを一対一でミックスしたもの。
少し甘みのある醤油にガーリックの風味がほんのりして絶品でした☆
醤油を製造している蔵の中も覗かせて頂けました⭐️

杉の樽に製造中のお醤油が。

これは、先ほどと違う樽。
樽の上部に黒く層が出来ています。
醤油を作る上で大切な酵母菌だそうです。
樽の中の酵母菌を全部はこそぎ落とさないことで、同じ味を作ることが出来るんですって☆

こちらは、製造蔵の天井。

こちらは、製造蔵の天井。
さっきのお店の中の天井と比べてみてください。
梁が何やら模様がついているように見えますね。
この、まだら模様に見えるのも、酵母菌です。
この、まだら模様に見えるのも、酵母菌です。
天井だけでなく、壁にも酵母菌が沢山!
この梁や壁についた酵母菌の種類によって、味や香りが変わるんだそうです。
原材料よりも、この酵母菌が醤油に与える影響の方が大きいというのには驚きました。
現在主流の製造法では、ホーローやアルミ製の樽に酵母菌を添加すすることで、工程を簡略化し、大量生産を可能にしています。
でも、ここ金両さんでは、添加せず、蔵に住みついた酵母菌で育てています。
時間は掛かりますが、その分味も香りも良い醤油が生まれます。
因みに、金両さんでは、昔は少し砂糖を入れていたそうです。
稀少な砂糖が入った醤油は、価値が高かったのだとか。

屋根瓦を見てみると、軒に近い方の瓦の色が黒っぽくなっています。
この黒くなっている部分にも、酵母菌が付いているのだとか。
雨でも風でも取れないそうです。

屋根瓦を見てみると、軒に近い方の瓦の色が黒っぽくなっています。
この黒くなっている部分にも、酵母菌が付いているのだとか。
雨でも風でも取れないそうです。
なんだか、健気で酵母菌に対する愛着が沸いてきました。
自然由来の酵母菌は、同じく自然由来の材料で造られた古民家と相性が良いんです。
自然由来の酵母菌は、同じく自然由来の材料で造られた古民家と相性が良いんです。
樽や蔵の内部に使われている杉や土壁の調湿効果、培養作用によって、自然淘汰された良質な酵母菌だけが育ちます。
その為、酵母を使って製造する醤油やパンなどの製品も、古民家で作るものは味が良いんです。
昔ながらの味を現代に残しているのも、製造に関わる職人さんの力と古民家の力の融合なのかもしれませんね☆
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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
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