2016年06月09日
郷屋敷の石灯籠―石灯籠の種類と発展、寺社との関係
こんにちは☆
谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。
今日は、牟礼町の郷屋敷の庭の石灯籠(いしどうろう)のご紹介。
石灯籠とは、石でつくられた灯火用具。現在でいうところの照明器具です。
もとは、社寺に献灯されたもので、その後、茶室の露地→書院の庭と広がり大きさや種類も増えました。
近代になって住宅の庭にも置かれるようになりました。
近代では、照明としての役割よりも、観賞用の装飾品として置かれることが多いです。
上の写真は、最も標準的な石灯籠の形です。
春日灯籠と言われるもので、火袋石という火を灯す部分が六角形であるのが特徴です。
春日大社の石灯籠が原型となっているため、その名が付きました。
こちら(上)は、火袋石の上に乗る笠石が大きく、竿石という柱の部分が四脚になっています。
雪見型(雪見灯籠)と言われるものです。
元来は、水辺に設置して水に映る様子を楽しむ目的で作られました。
小ぶりのモノが好まれた茶室路地に用いられるようになった石灯籠の好例です。
こちらも、春日灯籠です。
社寺に献灯する目的で作られたものの模造であることから、社寺献灯型という呼ばれ方もします。
各部の名称を入れたものが上の写真です(文字が見えづらいですが(´・ω・`) )
別ページで表示できます。
こちらは、請花と天辺に乗った宝珠の部分。
こちらの石灯籠は、細部の彫刻が興味深かったです。
火灯袋の部分は、唐獅子の彫刻。
その左側は、×型の格子になっています。
魔よけと結界の意味があります。
そして、火袋石の下、中台の部分には六角形の各辺に2体づつの彫刻。
1周すると十二支が刻まれていました。
こちらは、蓮弁と基礎の部分です。
この社寺献灯型の石灯籠には、古代中国の天円地方(てんえんちほう)の影響を強く受けています。
土台の部分は、方形(□)その上に円形(○)の連弁と竿石。
天は丸く、地は四角いという、古代の宇宙観を「天円地方」と言いますが、世界の根源を表す印として、身近なところで用いられています。
石灯籠を見かけたら、その形や彫刻にも注目してみると、面白いですね☆
************************
古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
さぬき市大川町富田西2911-1
0879-43-6807
info@tanino-sekkei.co.jp
燈籠について検索していたら、この記事を見つけました?
2016年?時間かかりすぎのコメントで
すいません。
古民家ですので時代は古いものだと
思います。
お読みいただき、コメントも有難うございます(^^)
立派な石灯籠のある古民家にお住まいなんですね!
石灯籠にも色んな種類があるので、この記事でご紹介していない石灯籠もまた記事にしようと思います(^^)
この記事を見つけてくださって嬉しいです♪
有難うございます☆