2016年10月20日

建物の高さとお祭りの関係?!(高山の古民家)

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


以前、高山の古民家の格子の役割について書きました。
今回は、2階の高さの秘密について。
建物の高さとお祭りの関係?!(高山の古民家)
飛騨高山の古民家の並んだ街並みを歩くと、2階部分が低く感じます。

実際は2階が特別低いわけではないんですが、1階の屋根と2階の屋根との間隔が狭いためです。

何故、そうなっているかというと、高山の伝統的なお祭りと深い関係があります。

高山の町を歩いていると、一際大きな蔵が何か所かにあります。
建物の高さとお祭りの関係?!(高山の古民家)


この蔵は、高山の伝統的なお祭り「高山祭」で使われる屋台がしまわれています。

お祭りの時になると、それぞれの蔵にしまわれていた屋台が、街を巡ります。
でも、高山の街並みにこの大きい屋台が通ると、屋外の通りで見物するだけの道幅がありません。
建物の高さとお祭りの関係?!(高山の古民家)
(道の両サイドにある側溝の役割は、こちらの記事でご紹介しています。)
それに加え、高さのある屋台がよく見えなくなってしまいます。


お祭りになると、2階部分の開口部にある縦格子が全部外されます。
建物の高さとお祭りの関係?!(高山の古民家)
建物の高さとお祭りの関係?!(高山の古民家)

2階の座敷に座ると、格子のあった下枠が丁度肘のかかる高さに設計されています。

お祭りを、家の中で家族で集まって、御馳走を食べたり、お酒を飲みながら、街を巡る屋台を楽しめるように工夫されているんです。
この高さが、祭り屋台を最高に綺麗に見せる為に古くから伝わってきた高山の匠の技☆


その土地で暮らす人たちの暮らしと町の文化が密接に関係していて、その為にトコトン考え抜いた設計をしている古い街並み。
家を造ること、継承していくことの大切な原点を感じました。

私たちも、常にその原点を忘れずに、家族の暮らしと町に寄り添った家づくりをこれからも大切にしたいです。
いつも、先人の残した古民家には、沢山の学びを頂いているなぁ~。
感謝(*^-^*)



************************
古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
香川県さぬき市大川町富田西2911-1
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この記事へのコメント
こんにちは~♪

贅沢なお祭りの楽しみ方ですね♪

まさに特等席ですね♪
Posted by 沼津の源さん沼津の源さん at 2016年10月20日 17:39
沼津の源さん、こんにちは⭐️
まさに!一軒一軒が特等席です(ฅ'ω'ฅ)♪
Posted by 谷野設計谷野設計 at 2016年10月20日 18:21
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