2018年08月03日
こんなところに!職人の愛の痕跡☆
こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。
昨日は、建具(木製の戸)は再生できるんですよ~というお話と、お国によって香りが違うヒノキのことを書きました☆
今日は、築70程のお宅で戸の調整に入った時に発見したトキメキポイントの一つを☆
とってもきれいに使われているのが伝わってくるお宅です☆
ここの古民家ちゃんは幸せ者だな~(*´ω`*)
数寄屋風の造りで、至る所にトキメキポイントがありました(*´▽`*)♪
腕利きの大工さんや職人が建てたんだなと一目で分かるお仕事ぶり
「ずっと守っていきたい」と仰るお家の方が、幼少期からのことを沢山話してくださいました(*´ω`*)
心温まるお話にホッコリ(*´ω`*)
そして、そんな大切にされてきたお家を任せてくださることに感謝です<(_ _)>
昔ながらの和のガラス戸や障子の戸、雨戸など、沢山の戸を開け閉めしやすいように直しました。
戸を閉めても、上の方だけ隙間が出来ていたり、下の方だけ隙間が出来ていたり、といった部分は、
戸の木枠部分をカンナで削って調整します。
カンナの削りカスを掃除していると、なんと(*'ω'*)!!
気づいてしまいました☆
愛のこもった職人のお仕事

写真で赤く囲った部分☆
下桟という戸の一番下の横木が、敷居の溝にあたる部分の一部だけ、違う木が埋め込まれています。
斜めから見ると

溝に入る凸部分だけに埋め込まれているのが分かります。
下から見ると、

こんな感じ。
この戸は、ヒノキで造られていますが、埋め込まれた部分の木はサクラでした。
ヒノキは、香りが良いことで知られていますね。
昔から木の戸にはヒノキはよく使われ、家に使う木としては一般の方にもメジャーな材料です。
柔らかく加工しやすいのに耐久性が高いという特徴があります。
一方、サクラは一般の方にとって、家に使う木としてはマイナーかもしれません。
家具やおもちゃ、漆器の木地などに使われることの多い木材です。
硬くて減りにくい、また滑りが良いという特徴があります。
滑りが良いので、敷居や鴨居といった、戸を建てつける上下の溝部分に使われたりもします。

(現在では、こうした埋め木自体が珍しくなりました)
こちらのお宅では、戸の滑りを良くするために、戸が溝にあたる部分の中でも、特に負荷のかかる引手(戸の開け閉めの際に、手を掛ける部分)側にサクラが埋め込まれています。
通常は、戸の木枠部分は、箇所ごとに1本の材を使用します。
こういった、下桟の一部に他の木を埋め込むというのは、私は初めて見ました。
長年建具を扱っている職人さんに伺っても、とても珍しいそうです。
敷居の溝の方に埋め木したら良かったんじゃない?という疑問を持たれる方もいるかもしれません。
なんで、敷居の溝じゃなくて、戸の方なのか?
それは、この建物全体の木材の調和を見ると分かります。
この場所でいうと、敷居をまたいで繋がる廊下の木材と、敷居との調和。

木は、種類によって木目に違いがあり、経年変化による風合いにも違いが生じてきます。
溝部分に埋め木をすることで生じる、わずかな風合いの差をなくすために、敢えて戸の方に加工をした、と思われます。
凄く繊細で粋な配慮ですね(*´▽`*)
建物の至る所に、そんな配慮と遊び心が感じられました。
そして、その素敵な戸をこれからも使っていけるように、手を加える大好きな職人さん。
お家の方も、「こんな丁寧な職人さん、今時珍しいわ。本当の職人さんが入ってくれて嬉しい」
と、とても喜んでくれました(*´ω`*)
私も嬉しい(#^.^#)
きっと、このお家の古民家ちゃんも喜んでくれていると思います☆
************************
古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
さぬき市大川町富田西2911-1
0879-43-6807
info@tanino-sekkei.co.jp
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。
昨日は、建具(木製の戸)は再生できるんですよ~というお話と、お国によって香りが違うヒノキのことを書きました☆
今日は、築70程のお宅で戸の調整に入った時に発見したトキメキポイントの一つを☆
とってもきれいに使われているのが伝わってくるお宅です☆
ここの古民家ちゃんは幸せ者だな~(*´ω`*)
数寄屋風の造りで、至る所にトキメキポイントがありました(*´▽`*)♪
腕利きの大工さんや職人が建てたんだなと一目で分かるお仕事ぶり

「ずっと守っていきたい」と仰るお家の方が、幼少期からのことを沢山話してくださいました(*´ω`*)
心温まるお話にホッコリ(*´ω`*)
そして、そんな大切にされてきたお家を任せてくださることに感謝です<(_ _)>
昔ながらの和のガラス戸や障子の戸、雨戸など、沢山の戸を開け閉めしやすいように直しました。
戸を閉めても、上の方だけ隙間が出来ていたり、下の方だけ隙間が出来ていたり、といった部分は、
戸の木枠部分をカンナで削って調整します。
カンナの削りカスを掃除していると、なんと(*'ω'*)!!
気づいてしまいました☆
愛のこもった職人のお仕事

写真で赤く囲った部分☆
下桟という戸の一番下の横木が、敷居の溝にあたる部分の一部だけ、違う木が埋め込まれています。
斜めから見ると
溝に入る凸部分だけに埋め込まれているのが分かります。
下から見ると、
こんな感じ。
この戸は、ヒノキで造られていますが、埋め込まれた部分の木はサクラでした。
ヒノキは、香りが良いことで知られていますね。
昔から木の戸にはヒノキはよく使われ、家に使う木としては一般の方にもメジャーな材料です。
柔らかく加工しやすいのに耐久性が高いという特徴があります。
一方、サクラは一般の方にとって、家に使う木としてはマイナーかもしれません。
家具やおもちゃ、漆器の木地などに使われることの多い木材です。
硬くて減りにくい、また滑りが良いという特徴があります。
滑りが良いので、敷居や鴨居といった、戸を建てつける上下の溝部分に使われたりもします。

(現在では、こうした埋め木自体が珍しくなりました)
こちらのお宅では、戸の滑りを良くするために、戸が溝にあたる部分の中でも、特に負荷のかかる引手(戸の開け閉めの際に、手を掛ける部分)側にサクラが埋め込まれています。
通常は、戸の木枠部分は、箇所ごとに1本の材を使用します。
こういった、下桟の一部に他の木を埋め込むというのは、私は初めて見ました。
長年建具を扱っている職人さんに伺っても、とても珍しいそうです。
敷居の溝の方に埋め木したら良かったんじゃない?という疑問を持たれる方もいるかもしれません。
なんで、敷居の溝じゃなくて、戸の方なのか?
それは、この建物全体の木材の調和を見ると分かります。
この場所でいうと、敷居をまたいで繋がる廊下の木材と、敷居との調和。
木は、種類によって木目に違いがあり、経年変化による風合いにも違いが生じてきます。
溝部分に埋め木をすることで生じる、わずかな風合いの差をなくすために、敢えて戸の方に加工をした、と思われます。
凄く繊細で粋な配慮ですね(*´▽`*)
建物の至る所に、そんな配慮と遊び心が感じられました。
そして、その素敵な戸をこれからも使っていけるように、手を加える大好きな職人さん。
お家の方も、「こんな丁寧な職人さん、今時珍しいわ。本当の職人さんが入ってくれて嬉しい」
と、とても喜んでくれました(*´ω`*)
私も嬉しい(#^.^#)
きっと、このお家の古民家ちゃんも喜んでくれていると思います☆
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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
さぬき市大川町富田西2911-1
0879-43-6807
info@tanino-sekkei.co.jp