2016年02月16日
小泉八雲旧居(元は侍屋敷)で見た2つの床(とこ)-「行」と「草」
こんにちは☆
さぬき市の「古民家再生と築40年以上の木造専門」の
工事も頼める設計屋さん
谷野設計の学芸員・谷野友香です(^^)
お読みいただき、有難うございます。
小泉八雲旧居で見た2つの床のご紹介☆
床の間は、格式によって「真(しん)」「行(ぎょう)」「草(そう)」の3つに大別できます。
書道でいうと「真」は楷書、「行」は行書、「草」は草書。硬・中・軟と言い換えると分かりやすいかもしれません。
基準については曖昧なところも多いのですが、おおよそ使用している木材や床構えによって分類できます。
↓こちらは、書斎にある「行」の床の間。
押入れの奥に床(とこ)と書院があります。
床脇を省略し、棚を書院に取り込んだ形ですね。
書院の縁側には火灯窓(かとうまど)があります。丸火灯という形状のものです。

↓は、書院側から広縁側の壁にある織部窓(おりべまど)を写したもの。掛け障子が掛けられています。
織部窓というのは、床の間の意匠と照明を兼ねた窓で、茶室、数寄屋普請の床の間の脇壁にある下地窓のことです。

↓は、広縁側から織部窓(おりべまど)を写したもの。この織部窓、ちょっと不思議な点がありまして、掛け障子は床の外側にあるのが一般的なのですが、こちらの床の間は掛け障子が内側にありました。

その織部窓の左官仕上げの部分が素晴らしかった☆
縁をハマグリの貝の合わせ口の先端部分のように紡錘形(ほうすいけい)に仕上げることを「蛤刃(はまぐりば)」といい、左官の仕事としてかなりの技術を要するものですが、とても綺麗な蛤刃でした!
2つ目の床の間は、限りなく簡略化された床の間で「草」に入ると思われます。

床の間の上部にある壁を「下がり壁」といい、その小壁を受け止める横木を「落とし掛け」といいます。
この落とし掛けは、戦国時代突然の敵の侵入に備えて武器として使うため、取り外し自由にしていたという説もあります。
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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
さぬき市大川町富田西2911-1
0879-43-6807
info@tanino-sekkei.co.jp
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床の間は、格式によって「真(しん)」「行(ぎょう)」「草(そう)」の3つに大別できます。
書道でいうと「真」は楷書、「行」は行書、「草」は草書。硬・中・軟と言い換えると分かりやすいかもしれません。
基準については曖昧なところも多いのですが、おおよそ使用している木材や床構えによって分類できます。
↓こちらは、書斎にある「行」の床の間。
押入れの奥に床(とこ)と書院があります。
床脇を省略し、棚を書院に取り込んだ形ですね。
書院の縁側には火灯窓(かとうまど)があります。丸火灯という形状のものです。
↓は、書院側から広縁側の壁にある織部窓(おりべまど)を写したもの。掛け障子が掛けられています。
織部窓というのは、床の間の意匠と照明を兼ねた窓で、茶室、数寄屋普請の床の間の脇壁にある下地窓のことです。
↓は、広縁側から織部窓(おりべまど)を写したもの。この織部窓、ちょっと不思議な点がありまして、掛け障子は床の外側にあるのが一般的なのですが、こちらの床の間は掛け障子が内側にありました。
その織部窓の左官仕上げの部分が素晴らしかった☆
縁をハマグリの貝の合わせ口の先端部分のように紡錘形(ほうすいけい)に仕上げることを「蛤刃(はまぐりば)」といい、左官の仕事としてかなりの技術を要するものですが、とても綺麗な蛤刃でした!
2つ目の床の間は、限りなく簡略化された床の間で「草」に入ると思われます。
床の間の上部にある壁を「下がり壁」といい、その小壁を受け止める横木を「落とし掛け」といいます。
この落とし掛けは、戦国時代突然の敵の侵入に備えて武器として使うため、取り外し自由にしていたという説もあります。
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