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Posted by あしたさぬき.JP at

2017年05月29日

茶室で出会うレア釘―室礼の為に作られた釘?

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。

前回は、古民家の生き物探しのまとめ記事を書きました☆

今回は、床の間の中でも、特に茶室の床の間に使われる釘をご紹介します☆


釘といっても、今回ご紹介するのは、木材同士の接合や補強のために使われる釘とは違います。
室礼(しつらい)のための釘なんです☆

床の間に使われる釘には、用途の違いから大きく分けて2つあります。
1つは、床の間に飾る掛け軸を掛けるための釘。
もう一つは、お花を飾る花入れを掛けるためのもの。

花入れ用の釘は、主に茶室の床の間で見ることが出来ます。
数寄屋造りの床の間では取り入れられていたりもするのですが、一般の床の間ではほとんど見かけません。
なので、意図して出会わないと出会えない、レア釘(*´▽`*)

これまた、探訪の価値があるのが、この釘、床の間のどこに掛けるかで、種類が異なるんです!


こちらの写真は、三木町の渡邊邸の孤月庵の床の間。
写真右手の床柱に打ってあるのが、花入れを掛けるための釘『花生釘(はないけくぎ)』です。

レア釘に興奮して、写真を撮り忘れたりで、手持ちの写真が少ないのですが( ;∀;) この他のレア釘も、今後探訪してご紹介したいと思います☆


因みに、掛け軸を掛けるための釘がこちら↓


ここで使われているのは、掛け軸を吊るす時に使われる「折れ釘(おれくぎ)」の中でも、先端がコの字型になっている『二重折れ釘』です。

折れ釘と、花生け釘は、似て非なるもの。
それぞれの用途に合わせて、細かい調整が施されているため、形状や長さなど異なるんです。

「大は小を兼ねる!」と私なら同じものにしてしまいそうですが、
おもてなしの心の表現ともいえる室礼(しつらい)は、ほんとうに深いなぁ~と感じます(゜o゜)

もてなす方と、その場所を作る方、どちらの感性も素晴らしくて、建物を建てることの奥深さを考えさせられます☆

和釘(わくぎ)の記事は、下のリンク記事をご覧ください☆
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Posted by 谷野設計 at 19:30Comments(2)日本建築豆知識建築用語茶室床の間