2016年03月05日

紙障子で断熱性アップ―冬を快適に過ごす障子の使い方

こんにちは☆
さぬき市の「古民家再生と築40年以上の木造専門」の
工事も頼める設計屋さん
谷野設計の学芸員・谷野友香です(^^)
お読みいただき、有難うございます。

今回は、日本の伝統的な「障子」について。

障子は、機能面・技術面でもとても優れています。
古民家の欠点として「冬場が寒い」点はよく聞かれます。
高断熱が謳われる現在では障子のメリットはないように思われているのですが、そうではありません。
外部に面した窓の内側に障子を入れれば、断熱性は格段に増します。
窓と障子との間の空気層が、窓だけの時に比べ約3倍も断熱性を上げます。

「光は取り入れたいけれど、外から覗かれたくない」といった時にも障子が効果的です。

紙障子で断熱性アップ―冬を快適に過ごす障子の使い方

「障子」とは古くは、襖を「襖障子」、衝立を「衝立障子」と呼び、「障子」とは現在の「紙貼り障子」に限らず広い意味で使われていました。現在「障子」と呼んでいる紙貼りの障子は、平安時代後期に発生した「明り障子」が起源です。
建具の原型である蔀戸(しとみど)に代わり、採光を目的として採り入れられた障子は、書院造、数寄屋造りを経て、和紙の生産が伸びるとともに一般住宅へと普及しました。
紙障子で断熱性アップ―冬を快適に過ごす障子の使い方(写真は、出雲大社拝殿の蔀戸。障子の外側に上に開けられている木の板のように見えるのが蔀戸です。)



障子は外国の方にも、日本の住宅の特徴として知られているようです。
それは、障子が日本人の建築観を表しているからかもしれません。

古来から日本人は自然と対立するのではなく、融和を大切にしてきました。開放的な建物が良いとされ、自然が取り込まれた生活を楽しんできました。
障子は、そんな日本人に「内に居ながら、外を感じることが出来る」画期的な建具だったんです。


古民家でも、障子の効果的な使い方で断熱性を上げることは可能です。
「機械的な断熱ではなく、自然と調和しながらより快適に冬を過ごしたい」
「大掛かりなリフォームをせずに、断熱性を上げたい」
とお考えの方には、ガラスと障子のダブル使いがお勧めです。


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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
さぬき市大川町富田西2911-1
0879-43-6807
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