2016年11月18日

津山城の石垣

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


穴太衆(あのうしゅう)の14代目粟田純司氏が直々に津山城の石垣を案内してくださいました☆
伝統的な石積みを継承している石匠の方に解説していただけるなんて、なんて贅沢☆

津山城の石垣
上の写真は、2004年に復元された備中櫓の写真です。


城の石垣は、上部から進めて行くので、天守閣に近い方が工事が先で、下方の(入る時に最初になる部分)は後半の工事になります。
津山城は、築城の時代背景もあって、工事の期間が飛び飛びで進行しています。
長い年月がかかっているので、工事の間に新しい技術を取りこみながら進行しています。
その為に、前半の工事部分と、後半の工事部分など場所によって石積みの方法が異なっています。

津山城の石垣
こちらは、天守閣(本丸)の建っていた部分の石積み。
下の部分は、地下に当たるところです。

そこには、観光客の方に人気というハートの石があります。
津山城の石垣
周りの石よりも黒っぽい石がそうです。沢山の方が願掛け?のために触っているそう。

津山城の石垣
上の写真は、比較的古い石積みの部分です。
自然石をなるべくそのまま使った野面積みで積まれています。
津山城の石垣
ここは、少し変わった部分。写真の中心あたりに、斜めに筋が入ってあるのが見えると思います。
一度積み終わった石垣の横に、石垣を付け加えた様子が分かります。

津山城の石垣
同じく、変わった部分。(分かりやすいように、白い線を入れています)
隅石と言われる、石積みの隅にあたる部分の横と上部に後で石を積んだ様子が見えます。
これは、本丸のすぐ近くの部分ですが、以前は石垣が無く通路になっていた部分に後で石垣を造ったと考えられます。

津山城の石垣
こちらの石垣は、割石を使っています。
石を割った矢穴の痕が均等なことから、割と新しい時代のものだと分かるそうです。
純司氏によると、だいたい慶長(けいちょう)の初め位のものではないかとのことでした。

津山城の石垣
この石は、楔の痕がくっきり残っています。
楔を入れたものの、最終的に割らずにこの場所に納まったようですね。
木を割る時の楔は、古くは樫の木など堅い木を使っていたそうです。

津山城の石垣
こちらは、工事の最後の方に組まれたであろう石垣です。
切込石で積んでいます。
これだけの高さがあると、縦向きには普通は積まないのですが、所々縦向きの石が見えます。

間にこづめ石があります。
こづめ石は、本来、ポンと置くように、軽く挿しておくだけにするのだそう。
それは、敵が来た時に、コトンと落として攻撃するためのものだからということ。


色んな石の積み方を1つの城でこれだけ見られるのは貴重です⭐️


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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
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