2016年06月06日
地蔵寺(さぬき市志度)の夫婦伯と六十六尊像にまつわる不思議な話
こんにちは☆
谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。
先日訪れ、若住職に沢山お話を伺ったさぬき市志度の「地蔵寺」。
前回は、地蔵寺にお祀りされている「六十六体尊像」と巡礼について書きました☆
今回は、地蔵寺の夫婦柏のご紹介と、柏の木と六十六体尊像にまつわる不思議なお話をご紹介します☆

地蔵寺の境内には、「夫婦伯(めおとはく)」と呼ばれる柏の木があります。
柏は、中国では吉兆の香木で、葉は四季を通じて緑色のため、松と共に節操の堅い樹木として親しまれています。
門を入って東側に大きな柏がありますが、もともとは西にもあり、その二本を対で「夫婦伯」という名称がつけられました。
(西側の柏の木があった場所には、説明書きがあります。看板には株のことが書かれていますが、現在は株も無くなっています)
寺伝では、この柏の木は、志度寺のご本尊で国の重要文化財の「十一面観音像」を彫刻した残り木から芽を出したとされています。
竜が天に昇るようにも見えることから「柏竜(はくりゅう)」「昇竜柏(しょうりゅうはく)」とも呼ばれます。
(地蔵寺若住職と柏の木)
この柏の木と、前回ご紹介した「六十六体尊像」にまつわる不思議なお話を若住職から伺いました。
「六十六体尊像」は現在は六十六体全てが地蔵寺に祀られていますが、12年前の平成16年までは一体少ない六十五体だったそうです。
12年前台風と高潮で、地蔵寺は床上浸水の被害にあいました。
海が近いため、海から魚が海水と共に流れ込み、境内を泳いでいるような状況だったそうです。
境内の木々は塩害の被害にあい、徐々に枯れてきます。
大きな柏の木も例外ではありませんでした。一生懸命に、塩を洗い流すため水をかけ続けたそうです。
その頃、姫路の方から、電話で相談が地蔵寺に寄せられました。
その方は、地蔵寺の境内にお墓のある人で、その方の家で長くお祀りをしている仏様があるのだが、もう年がより、
御守りすることが出来ず、引き取ってほしいとのことでした。
これも何かのご縁と、お話をお受けし、姫路に出向き、仏様を持って帰る運びとなりました。
その仏様は立派なお厨子に入った不動明王像であり、お祀りしている家の方も、出したことが無かったそうです。
一度拝み、お性根(魂)を抜き、運搬中に壊れないようにお厨子から出して仏像を寝かせた際、
台座裏に『讃州志度浦地蔵寺云々』という墨書きが見つかったのです。
この不動明王像が、六十六体の最後の一体だったんです!
後で調べると、およそ200年前に、その家のご先祖が地蔵寺で修行していたお弟子さんということが分かったそうです。
その家の方も全くご存知なかったこと。
若住職は、仏さまが呼んでくださったんだなと思われたそうです。
若住職のお話では、お弟子さんが修行を終えられた際に、六十六体のうちの一体を差し上げたのではないかということでした。
不動明王像が地蔵寺に来て後、再び荒れ模様が続きました。
いよいよ柏の木が枯れそうというときに、また浸水に見舞われました。
すると、どういうわけか柏の木が元気になったそうです。
なんと、この2度目の浸水は、川の氾濫による水で塩を洗い流してくれたようです。
不動明王は力強く、正しい方向に導くというような力があることから、これも不動明王の功徳だろうと仰っていました。
この不動明王像は、本堂の壁の西面・一番左手に祀られています。
*全国でも貴重な六十六体尊像は、(若住職がご不在のこともありますので)事前に連絡されると拝観させていただけます。
百聞は一見に如かず。是非、直接地蔵寺でご拝観ください☆
地蔵寺(さぬき市志度545)
☎087-894-1196
************************
古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
さぬき市大川町富田西2911-1
0879-43-6807
info@tanino-sekkei.co.jp
谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。
先日訪れ、若住職に沢山お話を伺ったさぬき市志度の「地蔵寺」。
前回は、地蔵寺にお祀りされている「六十六体尊像」と巡礼について書きました☆
今回は、地蔵寺の夫婦柏のご紹介と、柏の木と六十六体尊像にまつわる不思議なお話をご紹介します☆
地蔵寺の境内には、「夫婦伯(めおとはく)」と呼ばれる柏の木があります。
柏は、中国では吉兆の香木で、葉は四季を通じて緑色のため、松と共に節操の堅い樹木として親しまれています。
門を入って東側に大きな柏がありますが、もともとは西にもあり、その二本を対で「夫婦伯」という名称がつけられました。
寺伝では、この柏の木は、志度寺のご本尊で国の重要文化財の「十一面観音像」を彫刻した残り木から芽を出したとされています。
竜が天に昇るようにも見えることから「柏竜(はくりゅう)」「昇竜柏(しょうりゅうはく)」とも呼ばれます。
この柏の木と、前回ご紹介した「六十六体尊像」にまつわる不思議なお話を若住職から伺いました。
「六十六体尊像」は現在は六十六体全てが地蔵寺に祀られていますが、12年前の平成16年までは一体少ない六十五体だったそうです。
12年前台風と高潮で、地蔵寺は床上浸水の被害にあいました。
海が近いため、海から魚が海水と共に流れ込み、境内を泳いでいるような状況だったそうです。
境内の木々は塩害の被害にあい、徐々に枯れてきます。
大きな柏の木も例外ではありませんでした。一生懸命に、塩を洗い流すため水をかけ続けたそうです。
その頃、姫路の方から、電話で相談が地蔵寺に寄せられました。
その方は、地蔵寺の境内にお墓のある人で、その方の家で長くお祀りをしている仏様があるのだが、もう年がより、
御守りすることが出来ず、引き取ってほしいとのことでした。
これも何かのご縁と、お話をお受けし、姫路に出向き、仏様を持って帰る運びとなりました。
その仏様は立派なお厨子に入った不動明王像であり、お祀りしている家の方も、出したことが無かったそうです。
一度拝み、お性根(魂)を抜き、運搬中に壊れないようにお厨子から出して仏像を寝かせた際、
台座裏に『讃州志度浦地蔵寺云々』という墨書きが見つかったのです。
この不動明王像が、六十六体の最後の一体だったんです!
後で調べると、およそ200年前に、その家のご先祖が地蔵寺で修行していたお弟子さんということが分かったそうです。
その家の方も全くご存知なかったこと。
若住職は、仏さまが呼んでくださったんだなと思われたそうです。
若住職のお話では、お弟子さんが修行を終えられた際に、六十六体のうちの一体を差し上げたのではないかということでした。
不動明王像が地蔵寺に来て後、再び荒れ模様が続きました。
いよいよ柏の木が枯れそうというときに、また浸水に見舞われました。
すると、どういうわけか柏の木が元気になったそうです。
なんと、この2度目の浸水は、川の氾濫による水で塩を洗い流してくれたようです。
不動明王は力強く、正しい方向に導くというような力があることから、これも不動明王の功徳だろうと仰っていました。
この不動明王像は、本堂の壁の西面・一番左手に祀られています。
*全国でも貴重な六十六体尊像は、(若住職がご不在のこともありますので)事前に連絡されると拝観させていただけます。
百聞は一見に如かず。是非、直接地蔵寺でご拝観ください☆
地蔵寺(さぬき市志度545)
☎087-894-1196
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