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Posted by あしたさぬき.JP at

2018年11月26日

釘隠し&引手コレクションの新入りちゃん☆

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。

先日、多度津の古民家「合田邸」に建築士会女性委員会のイベント打合せと下見を兼ねて訪れた合田邸。
とっても見応えのある建物でした(^^)

探訪の楽しみの一つ、
私がコレクションしている釘隠しと引手☆

今回も、素敵な釘隠しと引手に出会いました(^^)

釘隠し



引手








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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
さぬき市大川町富田西2911-1
0879-43-6807
info@tanino-sekkei.co.jp
  


Posted by 谷野設計 at 10:46Comments(0)古民家探訪建具

2018年10月08日

ご当地のレア物釘隠しがコレクションに仲間入り(´▽`*)

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


連休中、鹿児島へ行ってきました。

当初の目的は、屋久島で縄文杉を見ることだったのですが、
残念ながら、台風の影響で鹿児島からの屋久島行き飛行機が欠航。
(以前、高取城に登ったのは、屋久島トレッキングの予行演習でした。)

屋久島は、また再チャレンジすることにして、今回は、鹿児島のパワースポットや史跡などを巡りました☆

飛行機の欠航が決まってから、即座にあちこちに電話して鹿児島の旅程を組んでくださったNNA(株)の永野さん。
永野さんのおかげで、はじめから鹿児島が目的だったと思えるくらい、楽しい探訪旅行になりました(*^▽^*)
有難うございます☆

あまりに充実して、沢山探訪したので、書くことが沢山ピカピカ


今日は、鹿児島探訪で増えた釘隠しコレクションをご紹介(*´ω`*)♪

先ずは、シンプルなものから☆

釘隠しの最も古いタイプに近い饅頭型の釘隠し


四方を面取りした長方形の黒漆塗り


同じく面取りの長方形ですが、模様の入った漆塗り


四葉の形




ここからは、ちょっとづつレアなもの☆
巾着型の釘隠し

巾着には、「お金がたまりますように」「家業が繁栄しますように」といった願いが込められています。



桃は、瓦のおまじないの記事でも書きましたが、邪気払い、悪霊を追い払う意味があります。

コウモリの釘隠し

コウモリの釘隠しは、逆さのものや、飛んでいるものなど、同じコウモリでもレパートリーが豊富です。
蝙蝠は、「福が訪れますように」というおまじないの意味があります。

葵の釘隠し

葵の紋といえば、三つ葵の徳川の家紋が最も有名ですね☆
でも、実は、三つ葉の葵は、架空のもので、この釘隠しのように双葉のものが通常の葵です。
多年草であることから、長く繁栄するようにという願いがあります。
また、双葉葵は、京都の加茂神社の神紋で、神聖な植物として古くから知られています。


茶の実

茶の実は、高級品で霊験あらたかな薬として珍重されたため、「長寿」や「健康」の願いが込められています。

透かし彫りの菊の紋

菊の紋自体は、とても多いですが、このような手の込んだ透かし彫りはなかなかのレアものです☆


そして、最もレア度の高いこちら(´艸`*)
桜島大根☆

他の地域では見られないご当地釘隠しです♪
大根は、聖歓喜天という神のお供え物として、福をもたらす野菜とされています。
また、邪気払いや、無病息災の意味もあります。

大きな桜島大根なら、なおのこと効果絶大な気がしますね(´▽`*)


これらの釘隠し、実は、一つの建物で撮ったもの。
こんなに沢山の種類の釘隠しが用いられているのは、なかなかありません。
その建物、仙巌園の御殿です。

色んな釘隠しに出会えてルンルンで御殿を出た後、外の看板に気づきました。

”探してみよう、釘隠し”の看板!
見ると、建物内にある釘隠しがすべて載っていました('Д')
全11種類! 
私が見つけたものと確認すると、
漏れなく見つけてる☆わ~い(´▽`*)♪


こんな看板があると、お子様連れでも、楽しく建築探訪出来ますね☆
釘隠しって何?という方でも、これがきっかけで日本建築に興味を持ってくれたら嬉しいです(*'ω'*)
素敵な看板にも、ホッコリしました(*^-^*)

その他の釘隠しコレクション





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2018年09月07日

古民家博物館にご寄贈いただいた瓢箪ケース☆中身の正体なんやろな?(*´ω`*)

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


前回の記事では、飛鳥~奈良時代の古い瓦の紋様について書きました☆

今日は、天王寺のことを書こうか、耐震診断の現場のことを書こうか、それとも~と悩んでいたのですが、
打合せで伺ったお宅で、またもや古民家博物館へ寄贈品を賜りまして(*´▽`*)♪
第一号は、
第二号は、


第三号寄贈品をご紹介したいと思います(^^)



「面白いものが出てきてね」と持ってきてくださったのはこちら



なんだか、ミニバイオリンでも入っているのかな?といった形のケース。
ひょうたんのようにも見えます。

中には何が入ってるんだろう⁇^(о´∀`о)
ワクワクしながら開けてみると、



これは!!
古い秤(はかり)ではないですかっ☆


棒の先に、お皿が吊り下げられています。


重さを計るための錘(おもり)も入っています。


お皿が1つのみの秤なので、天秤では無くて、棹秤(さおばかり)
棒のお皿と反対側に錘をぶら下げて、水平になるように錘を動かします。その位置のメモリを読んで重さを量ります。



棒の部分にメモリが付いています。(写真では分かりづらいですが)
棒は真鍮で、芯に象牙が使われているようです。
メモリが途中で切れているところがあり、ポッキリ折れているようです。実際は、もっと長い棹ですね。

お皿に何か書いてある☆
お皿には刻印がありました☆



刻印は
「御秤屋 神善四郎(じんぜんしろう)」
とあります☆
その下に丸に「極」の刻印

錘にも、善四郎の印があります。



江戸時代に幕府が秤について、厳しく定めた法律がありました。(承応2年/1653年 )
秤の規格を決めて、全国で同じものを使おうね!と決めたんです。

その法律の中で、秤座という秤の製造販売から点検・メンテナンスまでを東と西の2家に限定しました。
(秤座の誕生)
東は守随家(しゅずいけ)、西は京都の神家(じんけ)。

「神善四郎(じんぜんしろう)」は、その秤屋神家の初代のお名前で、以降、代々襲名されました。


幕府がわざわざ法律で定め、守随家と神家に市場独占させたこの秤、
銀秤(ぎんばかり)と言って、銀を量るための秤ですピカピカ


江戸時代、関西を中心に銀が通貨となり、中期まで秤量(しょうりょう)貨幣として流通していました。
秤量貨幣というのは、重さをはかって金額とする事です。

金額を定めるために重要な秤だったので、不正が起きないように、偽造や質の統一を図ったんですね。


点検やメンテナンスは「秤改め(はかりあらため)」と言って、
定期的に行われました。
時代劇で良く見る「御用だ!御用だ~!」の葵の紋入りの提灯を下げて、帯刀を許された両家の担当者が全国を回る大行事です。

点検に合格した秤は「改極印(あらためごくいん)」が押され、修理・取替の際は引取修理、修理不可の場合は没収!


いただいた秤にも、ケースに「改皿」の極印。



お皿と錘に「極」の印がありました。


幕府と東・西の両家が厳しく取り締まった銀秤。
実は、その秤の精度自体はあまり良くなく、法令により改良が出来なかったために、
結果的に技術の発展にも制限がかかってしまいました・・・
明治初頭に秤座は廃止され、外国との貿易が活発になってからは秤の精度も向上していきます。


江戸中期頃には多く出回っていたようで、お医者さんや薬屋さんが、薬の調合の際に使う秤としても活躍したようです。


極印による時代の特定と、お皿を詳しく調べたら、お家の歴史がもうちょっと解明できるかもしれません☆


お家の歴史を感じる素敵な古民具を寄贈いただいたこと、本当に有り難いです(*´ω`*)
大切にします(*^-^*)
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Posted by 谷野設計 at 17:00Comments(0)日々のあれこれ古民家探訪

2018年08月27日

町屋の格子~高取土佐町の台格子・出格子特集

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


前回は、高取土佐町の色んなむしこ窓をご紹介しました☆

今回も、土佐町探訪記が続きます(*^-^*)
今日注目するのは、町屋の格子です☆


現在は、こうし「格子」と書きますが、
古くは、『屋内と外界を隔てる』という意味から「隔子」と書きました。
古文書では「隔子」と記載され、もとは「かくし」と呼んでいたものが「こうし」に変化したと考えられます。

格子はとっても優秀で、
・外敵の侵入を防ぐ防犯の役割
・中からは良く見えるのに、外からは見えにくい特性
・日差しや風量の調整
といった特徴と役目があります。
飛騨高山の格子は、高山ならではの家の問題点を解決する為に格子が活躍しています。
番外編で、特別な意味を持つお寺の格子もあります☆


厳密にいうと、竪(たて)方向のみのものは「連子(れんじ)」と言いますが、
今回は、連子もひっくるめて「格子」としてご紹介します☆


先ずは、古風な台格子(だいごうし)から☆
台格子は、柱や格子台に四方を固定されたものです。
比較的太い格子の台格子ですが、奈良県の町屋のものは、他の地域に比べて特に太いです(゜o゜)

縦方向に木(竪桟)の巾(幅)と、隣り合う木同士隙間の間隔巾(幅)が同じになっていますね。
これは、「小間返し格子」といいます。
(駒返しと書いたりもします)

通りから奥まで見渡せる格子の作りと、柱部分に駒繋ぎがあることから、問屋や商家の建物ということが分かります(^^)
京町屋の格子は、商いの種類まで格子で分かるんですよ☆


次にご紹介するのは、出格子。

出窓状の外に出っ張って作られた格子です。

高取土佐町でみた出格子の種類は、大きく分けて2つ。


1つは、上の写真の出格子のように、竪格子の一部が途中で切られてる「切り落とし格子」
家の中が薄暗くなるのを防いでいます。
京町屋の切子格子と違って、竪格子が同じ太さです。)





もう一つは、欄付きの出格子。

下部の格子は間隔の狭い格子で、上部に欄があります。

欄のデザインがとても豊富で素敵でした(´▽`*)







欄部分のデザインも、格子の切り落と仕方や、格子同士の間隔、格子の太さなどで表情がガラッと変わりますねピカピカ



奈良県高取城の城下町「土佐町」探訪の他の記事は↓





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Posted by 谷野設計 at 17:59Comments(0)古民家探訪建築用語建具

2018年08月24日

デザイン色々(*´ω`*)♪高取土佐町のむしこ窓

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。

昨夜の台風は凄かったですね(´・ω・`)
皆さん、影響は大丈夫でしたでしょうか。
今日は空も高くて昨日の大雨がウソのようですね(^^)

前回は、高取土佐町の家紋図鑑をご紹介しました☆

今回は、奈良県の高取城城下町「土佐町」の古民家で見た、むしこ窓特集☆
むしこ窓は、籠窓や虫小窓と表記されます。
(ここでは、簡易的に虫小窓を表記させていただきます)
虫小窓は、ザ・古民家!町屋!といった象徴的存在ですね☆
京町屋探訪の記事では、むしこ窓の説明を書いています。


ベーシックな木瓜型の虫小窓。

竪(たて)格子に注目してみると、真ん中の竪格子だけ、他よりも太くなっています。


こちらは、楕円型の虫小窓。
黒の壁に竪格子の白が映えますねピカピカ
モダンな雰囲気です☆

この建物の虫小窓の特徴は、輪郭がなくて、直接壁に組み込まれています。
京都の上京区の町屋に多い形式です☆


お次の2つは、長方形の虫小窓。


同じ形でも、色使いや格子の間隔、左官細工の有無などで、雰囲気ががらりと変わります☆
2つ目の写真のように、中央の格子部分に彫刻があるのは、奈良の町屋の特徴的な部分です(^^)

そして今回一押しの虫小窓は、「漢方薬」と大きく書かれた建物!
高取土佐町は、薬の町。歴史は古く、飛鳥時代に推古天皇が薬狩りを行ったと伝えられているそうです(゜o゜)
現在の置き薬型販売を始めたのも、この地の行商とのこと。薬の歴史だけでもかなり面白そうですピカピカ

こちらの建物の虫小窓は、左右の両端が木瓜(もっこう)型の虫小窓。虫小窓の中央には左官細工があります。

木瓜型の虫小窓に挟まれた中央の窓は、四角のシンプルな形。
個人的に好きな配列です(*´ω`*)
木瓜型が目、中央の四角が口と思って見てみてください☆
とっても愛嬌のある顔だちですよね(*^▽^*)♪
かわいい(#^.^#)ハート


の記事でご紹介した「なまこ壁」同様、虫小窓も地域による違いがあって面白い箇所です☆
古い町屋を見かけたら、是非、虫小窓の形やデザインに注目してみてください(*´ω`*)



虫小窓が登場する関連記事はこちら↓






他の土佐町の探訪記事はこちら↓




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Posted by 谷野設計 at 17:00Comments(0)古民家探訪

2018年08月22日

家紋図鑑ー高取城城下町「土佐町」編

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


前回の記事では、高取城の麓にある長屋門のレアなまこ壁をご紹介しました☆

今回は、高取城の城下町「土佐町」の古民家屋根の家紋をご紹介します☆

まずご紹介するのは、こちら(^^)

植村割桔梗(うえむらわりききょう)
高取藩植村氏の家紋ですピカピカ

桔梗は、秋の七草の一つ。
桔梗の紋は、徳川政権時代に多くの大名家や幕臣が採用しました。


次は、こちら☆
大抵の城下町で見ることが出来るメジャーな家紋。
橘(たちばな)紋。
十大家紋の内の一つです(^^)

橘紋については、以前もご紹介していますが、明智氏や井伊氏、久世氏といった武将が家紋に使用しています。

こちらのお宅では、樋にも橘紋が彫ってありました☆


恵比寿さんの前にある瓦に彫ってあるのは

笹の紋。
9つの笹の葉が描かれている九枚笹(くまいささ)です。
この九枚笹、武将では、竹中半兵衛が用いています。

笹の紋は、古くから神事に縁のある紋様として親しまれてきましたが、
戦国の世では、積雪に耐える強い生命力にあやかり、笹を用いた家紋が急増しました。



こちらは、丸に竪三つ引両。
縦に三つの線が入っています。
伊達家の家紋で有名で、伊達家の沢山ある家紋の中で、一番古いとされています。


今回の土佐町で見た家紋たち、面白い発見がありました☆
それぞれの家紋、橘紋を除いて、全部系統が一致しているんです(^^)

その流派というのが、清和源氏(せいわげんじ)。
沢山ある源氏の系統の中で、最も栄え、武家の本流となった源氏です。
江戸時代、幕末の大名の内4割近くが清和源氏を名乗ったと言われています。
スゴイですね('Д')!!



他にも、珍しい紋が有りました。

こちらの紋は、初めて見ました。
植物の葉っぱのようなものが4つ。
その下に、縄のような紋様が見えます。
お分かりになる方がいたら、是非教えてください☆



こちらは、藤の紋。
藤の紋の種類は沢山あります。
こちらの屋根の藤は「下り藤」。
藤の紋自体は、メジャーなのですが、この紋は気になることが。。
藤の葉っぱ部分が、通常の下り藤と逆向きなのです。。
何か意味があるのか??
まさか、彫る人間違えた?!・・・・謎です。。。


家紋の他の記事は、以下のリンクでご紹介しています(^^)




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Posted by 谷野設計 at 17:34Comments(0)日本建築豆知識古民家探訪屋根

2018年08月20日

奈良県土佐町で出会ったレアなまこちゃんは末端冷え性のお洒落さん♪

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


朝夕がだいぶん涼しくなりましたね(*´ω`*)

前回は、高取城登山と山城探索のことを書きました☆

今日は、高取城の城下町「土佐町」で見たレアなまこちゃんをご紹介します☆


レアなまこちゃんが居たのは、現在は、旧藩主植村氏の居宅で、
旧高取藩主筆頭家老屋敷ピカピカ
奈良県の重要文化財に指定されている長屋門です☆
珍しいなまこちゃんに出会えたのも納得(゜o゜)!!


これまでも古民家のなまこ壁についてご紹介してきましたが、




土佐町で見たなまこちゃんは、さぬきでは見かけないレアなまこちゃんです\(^o^)/


その名も「四つ釘なまこ」
末端冷え性の腰巻ちゃんですね☆

なまこの目地は、「馬乗目地」という縦の目地が真直ぐになっておらず、ズレているもの。
なまこ目地で囲まれた瓦部分に、四つ漆喰のポッチリがあります。
これが、「四つ釘」と呼ばれる部分です。


岡山の倉敷では、中央に1つポッチリがある「1本釘打ち」が、
兵庫県の室津や、山口県の萩では隅に四つと中央に1つポッチリがある「5本釘打ち」が見られます。

土佐町で見たのは、四隅に4つのポッチリピカピカ
この漆喰ポッチリ、何のためにあるかというと、
瓦が落ちるのを防ぐ為にあります。

瓦を土壁に貼り、目地を漆喰で固めただけでは瓦が落ちてしまうので困ったなぁ~となり、その改良法として生み出されたなまこ壁☆
瓦に穴を開け、竹釘や大釘で壁に瓦を留め、その釘の頭を漆喰で塗ったものです(^^)
なまこ壁の歴史上の大革命です☆

この釘を使った改良版なまこ壁は、漆喰で釘を隠すのみにとどまらず、様々な紋様なまこちゃんを生み出すきっかけにもなるんですピカピカ
(お花型とか、七宝文様とか、色んなデザインがあるんですよ(*´ω`*) )

レアなまこちゃんと記念撮影(´艸`*)
登山前の完全装備はご了承ください(/ω\)

なまこちゃんの発展歴史も面白いので、色んな全国のなまこちゃん写真を収集してご紹介したいです(^^)♪


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2018年08月14日

奈良の高取城♪登山×山城探索

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


前回の記事では、東かがわ市東山の正行寺さんの屋根の間違い探しクイズの答え合わせ☆をしました☆
まだ読まれていない方は、是非クイズに挑戦してみてください(^^)


さて、先週の土曜日は、奈良県の高取城とその城下町を探訪しました☆

高取城は山城の為、ばっちり装備をして山登り。
いつもお世話になっている山城好きのNNA(株)佐藤元相先生と藤原さん、勉強仲間の三好夫妻と一緒に(^^)


山城については、佐藤先生がガイド担当☆




七曲がりという、曲がりくねった山道や、

門の跡地

要所要所の石垣跡


途中で見つけた生活痕

(すごい笑顔で持ってますが、これ、便甕(トイレのタンク)です(;´∀`) )

険しい山道
城下を見下ろす絶景スポット


そしてたどり着いた高取城跡





石垣の隅に立って想いを馳せております☆

険しい山道を登りながら石を運んで石垣を作った人の気持ちになりながら、
また、城を攻める人の気持ちになりながら登ってみると、
山頂にたどり着いたときの気持ちは、何とも言えない達成感でした(*´ω`*)


高取城の城下町「土佐町」探訪でのトキメキポイントは別記事でご紹介します(^^)


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2018年08月09日

玄関に入って出会ったのは、数寄屋風古民家ちゃんのおもてなし☆

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。



の記事でもご紹介した築70年程の数寄屋風住宅のお宅。

今回は、玄関で見つけたトキメキポイントをご紹介します(*´ω`*)

玄関を入ると、上がり框(あがりがまち)という部分があります。
上がり框というのは、段差のある床の身切り材(仕上げの異なる境目に入るデザイン材)のことです。
古くは、民家の土間と座敷の間などに使われました。


良く見る玄関の上り框は、堅くて木目の美しいヒノキや松などの角材が使われます。


こちらのお宅では、玄関に向かって上から見ると(写真の上部が玄関の方向)

普通の上り框に見えるのですが、

玄関ドアの方向から見ると

上がり框の下部に丸い木が見えます(*^-^*)

もう少し寄ってみると、

式台と上がり框の間に、丸太☆
上がり框の下の空間がデザインのアクセントになっています☆

丸太を使って、硬い玄関の雰囲気を少し緩和しています。
木材の使い方で、空間の表情を変える手法は、日本の木造建築ならではですね(*´ω`*)
数寄屋建築では、特にこのような手法が取り入れられています)

違う角度から撮った写真

柱部分に、丸太がピッタリ納まるようにくり抜いてあります☆
美しいピカピカピカピカ


玄関は、建物に入った人を始めにもてなす場所。
日本のおもてなしの心が表れている素敵な玄関でした(*´ω`*)

玄関の意味と歴史はこちらの記事を☆


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Posted by 谷野設計 at 17:00Comments(0)古民家探訪

2018年08月03日

こんなところに!職人の愛の痕跡☆

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。

昨日は、建具(木製の戸)は再生できるんですよ~というお話と、お国によって香りが違うヒノキのことを書きました☆


今日は、築70程のお宅で戸の調整に入った時に発見したトキメキポイントの一つを☆

とってもきれいに使われているのが伝わってくるお宅です☆
ここの古民家ちゃんは幸せ者だな~(*´ω`*)

数寄屋風の造りで、至る所にトキメキポイントがありました(*´▽`*)♪
腕利きの大工さんや職人が建てたんだなと一目で分かるお仕事ぶりピカピカ
「ずっと守っていきたい」と仰るお家の方が、幼少期からのことを沢山話してくださいました(*´ω`*)
心温まるお話にホッコリ(*´ω`*)

そして、そんな大切にされてきたお家を任せてくださることに感謝です<(_ _)>


昔ながらの和のガラス戸や障子の戸、雨戸など、沢山の戸を開け閉めしやすいように直しました。
戸を閉めても、上の方だけ隙間が出来ていたり、下の方だけ隙間が出来ていたり、といった部分は、
戸の木枠部分をカンナで削って調整します。

カンナの削りカスを掃除していると、なんと(*'ω'*)!!
気づいてしまいました☆

愛のこもった職人のお仕事ピカピカ

写真で赤く囲った部分☆

下桟という戸の一番下の横木が、敷居の溝にあたる部分の一部だけ、違う木が埋め込まれています。

斜めから見ると

溝に入る凸部分だけに埋め込まれているのが分かります。

下から見ると、

こんな感じ。


この戸は、ヒノキで造られていますが、埋め込まれた部分の木はサクラでした。
ヒノキは、香りが良いことで知られていますね。
昔から木の戸にはヒノキはよく使われ、家に使う木としては一般の方にもメジャーな材料です。
柔らかく加工しやすいのに耐久性が高いという特徴があります。

一方、サクラは一般の方にとって、家に使う木としてはマイナーかもしれません。
家具やおもちゃ、漆器の木地などに使われることの多い木材です。
硬くて減りにくい、また滑りが良いという特徴があります。
滑りが良いので、敷居や鴨居といった、戸を建てつける上下の溝部分に使われたりもします。

(現在では、こうした埋め木自体が珍しくなりました)

こちらのお宅では、戸の滑りを良くするために、戸が溝にあたる部分の中でも、特に負荷のかかる引手(戸の開け閉めの際に、手を掛ける部分)側にサクラが埋め込まれています。

通常は、戸の木枠部分は、箇所ごとに1本の材を使用します。
こういった、下桟の一部に他の木を埋め込むというのは、私は初めて見ました。

長年建具を扱っている職人さんに伺っても、とても珍しいそうです。


敷居の溝の方に埋め木したら良かったんじゃない?という疑問を持たれる方もいるかもしれません。
なんで、敷居の溝じゃなくて、戸の方なのか?

それは、この建物全体の木材の調和を見ると分かります。
この場所でいうと、敷居をまたいで繋がる廊下の木材と、敷居との調和。


木は、種類によって木目に違いがあり、経年変化による風合いにも違いが生じてきます。
溝部分に埋め木をすることで生じる、わずかな風合いの差をなくすために、敢えて戸の方に加工をした、と思われます。

凄く繊細で粋な配慮ですね(*´▽`*)

建物の至る所に、そんな配慮と遊び心が感じられました。


そして、その素敵な戸をこれからも使っていけるように、手を加える大好きな職人さん。
お家の方も、「こんな丁寧な職人さん、今時珍しいわ。本当の職人さんが入ってくれて嬉しい」
と、とても喜んでくれました(*´ω`*)

私も嬉しい(#^.^#)
きっと、このお家の古民家ちゃんも喜んでくれていると思います☆

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Posted by 谷野設計 at 17:00Comments(2)古民家探訪建具職人の話