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Posted by あしたさぬき.JP at

2016年03月30日

引き戸の引手を集めました

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です。
お読みいただき、有難うございます(*^-^*)

古民家やお寺の探訪をしていると、これまで注目していなかったのに気になりだしたのが「引手」です。

引手とは、障子や襖などの引戸に着く、手掛けのことで、建具が手垢で汚れるのを防ぐために取り付けられますが、
目につきやすくて建具のアクセントにもなるため、デザイン的に凝ったものも沢山あるようです。

気になりだしてから集めた引手をいくつかご紹介☆







丸型・菱形・四角型が代表的ですが、実際に見たことはないのですが、他にも折松葉、月文字、香炉などの形もあります。
仕上げ方法によっても沢山の種類があるそうです。


これからも、変わった引手があれば、ご紹介していこうと思います☆

因みに、引手の元になった「釘隠し」については下の記事でご紹介しています(^^)


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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
さぬき市大川町富田西2911-1
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Posted by 谷野設計 at 10:52Comments(0)お寺の探訪記古民家探訪建具

2016年03月29日

寒川町徳勝寺の掛け軸と襖

こんにちは☆
さぬき市の谷野設計谷野です。
お読みいただき、有難うございます(*^-^*)

先日見学会を行い、現在奥の部屋の改修中の寒川町徳勝寺様。
先代の住職から伺ったお話が面白かったのでご紹介☆


玄関に入った正面に作った飾り床に、掛け軸が掛けてありました。

三蔵法師の描かれた掛け軸です。
住職に伺ったところ、三蔵法師が亡くなったお寺である「大慈恩寺(だいじおんじ)」という中国のお寺の壁画に描かれているものの拓本だそうです。
壁画には、三蔵法師の後ろに、西遊記の孫悟空のモデルになったとされる「円測(えんじき)」が掘られているのだそう。


座敷の襖は、開閉具合を改善し、元々あった襖を利用しています。
この襖に描かれた絵は、何代か前の住職が描かれたものだそうです。
1枚の絵だったものを、4つに分けて襖に張ってあります。



見学会に来られたお寺さんは、「お寺に残されている調度品なども見てみたくて来た」と仰っていました。

お寺に行った際には、住職のお話を伺うと、そのお寺にまつわる話など、面白い話が聞けるので、更に楽しめますよ♪
  


Posted by 谷野設計 at 17:31Comments(0)お寺の探訪記

2016年03月28日

見学会のご来場有難うございました☆

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です。
お読みいただき、有難うございます(*^-^*)

先日の日曜日に開催した庫裡の見学会にお越しいただいた皆さん、有難うございました!

住職からまたまた面白い話を聞かせて頂いたり、足を運んでくださった方から、探訪の情報を頂いたりと、とっても楽しい見学会でした☆
ご来場いただいた方は、段差の解消法や、耐震のこと、隙間風の解消法など、今のお住まいで気になっていることを熱心にご覧になり質問されていました。

今回の見学会が、少しでも参考になったなら幸いです(*'ω'*)



庫裡の完成は2段階に分けてあるので、5月にまた見学会を行う予定です。


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Posted by 谷野設計 at 09:26Comments(0)日々のあれこれお知らせ

2016年03月27日

本日大規模リフォーム見学会開催中⭐️ー寒川町徳勝寺様庫裡にて

こんにちは⭐️
さぬき市の谷野設計、谷野です。

本日は、寒川町の徳勝寺様の庫裡改修の現場を公開しています⭐️
良いお天気に恵まれて良かった(◍•ᴗ•◍)

伝統構法で建てられた庫裡の改修は、
地元の職人さん達の技術が至る所に見られます⭐️
是非、お越しください(^-^)




  


2016年03月25日

お寺の庫裡リフォーム―玄関の格天井

こんにちは☆さぬき市谷野設計の谷野です。
お読みいただき、有難うございます(*^-^*)

さぬき市寒川町のお寺の庫裡(くり)改修で玄関に組みあげた格天井。
格天井は、社寺建築や書院建築で主に取り入れられてきた天井の形式です。
重厚で厳格な雰囲気を持つため、格式の高い部屋に用いられることが多いです。

棟梁が一本一本格縁(ごうぶち)という木材にほぞ穴を彫り、木材を格子状に組みあげた状態が上の写真です。
格子の間「格間(ごうま)」が出来ました。


格間の裏から杉の鏡板(かがみいた)を張って仕上がったのが上の写真です。

今回の庫裡のリフォームでは、門信徒さんや地域の方など多くの方が出入りする玄関の存在を重んじている為、
天井に格天井、土間には陶板、玄関欄間には筬欄間(おさらんま)と凝った造りにしています。


今週末の日曜日(3/27)には、こちらのお寺の完成部分と改修部分を見学できます☆
大工職人をはじめ、左官職人や建具職人、タイル張りの職人など、職人の技が集結していますので、是非お越しください(*'ω'*)

お寺の庫裡(くり)リフォーム見学会-2016年3月27日開催
こんにちは☆さぬき市谷野設計の谷野です。お読みいただき、有難うございます。寒川のお寺の庫裡改修は、一部が完成しました♪(住みながら&お寺の行事に合わせて改修を行っているため、完成を2段階に分けています)庫裡(くり)とは、寺務所兼台所であり、現在は住職ご家族の住まいでもある建物です。…


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Posted by 谷野設計 at 12:28Comments(0)工事の様子天井

2016年03月24日

井筒屋敷の天井特集-鏡板張り・目透かし・竿縁・化粧屋根裏など

こんにちは☆さぬき市谷野設計の谷野です。
お読みいただき、有難うございます(*^-^*)


本日は、古民家の天井特集☆

古い古民家では、天井が張られている部屋は座敷のみという家がほとんどでしたが、天井を張ることで部屋の断熱性が上がり格段に暖かくなるうえ、屋根からの塵や埃を止めることもできるので、次第にどの部屋にも天井が張られるようになりました。

東かがわ市引田町の井筒屋敷で見た、色んな天井を集めてご紹介します。

上の写真は、鏡板張り天井(かがみいたばりてんじょう)です。
杢目の面白さを楽しめる天井で、継ぎ目の無い一枚板を張り上げる天井のことを言います。

こちらは、帳場と縁側の間の床(とこ)に使われていました。
杢目から、薩摩杉(さつますぎ)ではないかと思われます。
薩摩杉は、鹿児島県屋久島の稀少材で、緻密な年輪が特徴です。
写真のように、鶉(うずら)の羽のように見える鶉杢(うずらもく)という杢目が出ているものは特に天井板として好んで使用されます。


奥座敷の床と床脇の天井をそれぞれ見てみると、天井は床が高く、床脇が少し低くなっていました。


床(とこ)の天井
杉板を使用した目透かし天井です。
目透かし天井とは、天井板同士の継ぎ目をぴったり合わせるのではなく、隙間を少し開けて仕上げたものです。
目地という隙間の開け方によってデザインが豊富にあります。


床脇の天井。
隣の床よりも天井が低い、落ち天井になっています。
落ち天井とは、水平な天井が2段になっている場合の低い方を指して言います。
書院や地袋の天井を落ち天井とする場合が多く、茶室の点前座(てまえざ)の天井にも見られます。

天井の仕上げは、竿縁天井(さおぶちてんじょう)という、竿縁(さおぶち)という細く加工した木材に天井板を乗せたものです。
竿縁の加工の仕方や材料によって、デザインを楽しめます。

先ほどの床の天井と見比べてみてください☆
天井板の張る向きが異なるだけで、だいぶん雰囲気が変わっているのが分かると思います。
床の間は、天井の長編方向と板の長編方向が平行に張られていますが、床脇は天井の長編方向と板の長編方向が垂直に張られています。

床の間には落ち着きを、床脇には動きのあるデザインを取り入れた遊び心を感じます♪


縁側の天井
こちらも竿縁天井です。
注目したいのは、床(ゆか)と天井の板の張り方の違いです。
床は、奥行きを出すように縦に板が張られています。(空間の長編方向と板の長編方向が同じ)
それに対して、天井の板は、横に張られています。
これは、縁側の天井部分のメンテナンスが関係しています。雨漏りなど、部分的な木材の傷みに対して張替しやすいようにしてあるんですね☆



茶室と水屋を囲む縁側の天井。
こちらは、屋根の傾斜に合わせて勾配のついた勾配天井です。

井筒屋敷に行ったら是非見てほしい天井がこちらなのです(*'ω'*)
化粧屋根裏天井(けしょうやねうらてんじょう)という(化粧軒裏天井・小舞天井ともいう)、小屋組みや、屋根の材料をそのままデザインとしている天井です。

天井に張られている板は、椹(さわら)を薄く剥いだ板を使っています。

横に渡っている垂木(たるき)には、丸いのと四角いのが交互にありますね☆
丸い木材は、「台杉の小丸太」、四角い木材は「栗のなぐり」だそうです。
なぐり(名栗)というのは、手斧(ちょうな)を使って削り、削り痕を残した加工です。


水屋の天井
矢羽根編みの網代張り天井(あじろばりてんじょう)です。
網代貼り天井とは、枌板(へぎいた)という木材を薄く断ち割った板(野根板ともいう)や、竹皮で編んだ網代を、天井の下地板に取り付けたものです。
網代貼り天井は、数寄屋建築の建物や茶室に多く取り入れられています。一般の住宅でも床の間に使用されたりしています。
写真のような矢羽根の編み方以外にも種類が沢山あります。


浴室の天井
こちらは、写真でうまく伝わらないのが残念なのですが、天井の中央が高くなり船底を逆さにしたような形になっている船底天井(ふなぞこてんじょう)です。
井筒屋敷のように浴室に用いられるほか、茶室にも用いられたりします。
野根板を矢羽根模様に張っているのもオシャレですね☆


井筒屋敷の天井特集、書きながら振り返ってみたら面白いですね♪
古民家は、見どころがありすぎます(´▽`)ピカピカ
こんな場所まで凝ってるの?と屋敷の主人と職人さんの遊び心が伝わってきます。


お寺の庫裡の現場で、住職と設計士である社長、棟梁で「こうしたら面白いんちゃう?」と話し合っている姿が重なります。
当時の職人とご主人もそんなやり取りをしていたのかもしれませんね☆



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Posted by 谷野設計 at 15:59Comments(2)古民家探訪建築用語天井

2016年03月23日

お寺の庫裡(くり)リフォーム見学会-2016年3月27日開催

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です。
お読みいただき、有難うございます。


寒川のお寺の庫裡改修は、一部が完成しました♪
(住みながら&お寺の行事に合わせて改修を行っているため、完成を2段階に分けています)

庫裡(くり)とは、寺務所兼台所であり、現在は住職ご家族の住まいでもある建物です。
地域貢献の場としてのお寺の役割と、現代の生活に合わせたプライベートスペースの共存をテーマに庫裡の改修・リフォームを行いました。

住職も奥様も、「広くて明るくなった」と喜んでくれました。
完成した部分で、早速先週末の連休にお寺の行事があり、その時のエピソードを話してくれました☆

門信徒さんが集まる行事で、檀家さんの一人が「いつも寒いから」とストーブを持ち込んでくれたそうです。
でも、「ストーブいらんかったなぁ。部屋が暖かいから、ストーブつけたら熱いくらいや」と仰っていたそうです。

これまで断熱性が悪く、底冷えするのが悩みと仰っていた奥様はとても嬉しそうでした。

玄関から次の間への大きい段差を解消した玄関周り
壁はすべて左官職人が漆喰塗りを施し、靴箱や格天井も造りつけです。


床下、天井、壁に断熱材を入れ、ペアガラスで断熱性を上げつつも、大きい窓で奥まで光の差し込む次の間に変身。
デスクのあるスペースは、活用されなくなった廊下を部屋に取り込むことで出来ました。


座敷は、趣のある襖や、立派な梁はそのまま活用しています。


住職のご厚意で、完成した庫裡と、改修中の部分を公開させて頂くことになりました(*'ω'*)





←クリックすると画像を別ページで開きます。




日時:2016年3月27日(日)
   10:00~16:00
場所: 徳勝寺 境内、庫裡にて
   さぬき市寒川町石田東618-1

伝統的な木造住宅にお住まいで、
段差・夏の湿気・冬の寒さ・部屋が暗い・部屋が使いにくい
といった事に困っている方の参考になれば幸いです。

工事中の部分も見学できますので、是非お困り事の解消法を見にいらしてください☆

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Posted by 谷野設計 at 10:50Comments(0)工事の様子お知らせ

2016年03月22日

屋根裏部屋―讃州井筒屋敷

こんにちは☆
谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


じつは、私「屋根裏部屋」に憧れがあり、小さい頃から屋根裏部屋が登場するアニメが好きでした☆
今でも、建物に屋根裏部屋がありそうだとワクワクします(*^-^*)
引田の讃州井筒屋敷では、屋根裏部屋を見ることが出来ました♪

外から1階部分の庇の上に虫籠窓や、格子窓が見えると、あの奥はどうなっているのかと気になります。

早速、屋根裏の部屋に続く階段を上ってみました。

階段の横壁に溝のあるのが見えますか?
これは、引き戸の為の溝です。

階段の開口部を塞ぐための水平引戸がありました☆
松江城でも、水平引戸をご紹介しましたが、お城の引戸は防衛が目的ですが、古民家の引戸は階段の部分の開口空間を有効に使ったり、冷気の遮断などの効果があります。

個人的には、隠れ家を見つけたような、ワクワク感が増幅されました♪




天井の張っていない屋根裏部屋の好きなところは、小屋組みがよく見えるところです。
太い木材が組みあげられている様子に安心感というか、なんとなく落ち着きます(*^-^*)

探訪当日は、ひな祭りの展示の最中だったので、お人形が屋根裏にもありました。
本当は、室内の写真を撮りたかったのですが、薄暗い室内と人形の周りだけライトアップされているのが、ちょっと怖くなりまして…
(お人形は可愛かったんですけど(´・ω・`) )

そして、屋根裏から外を見てみよう☆
窓の内側には、障子の引戸がはめ込まれています。

障子を開けると、格子窓。格子窓の外側には網が張られていました。

1階の屋根がすぐ目の前に見えます。
以外と視野が広いことに驚きました。

日本の屋根の特徴である深い軒が、窓を雨から守っている様子も、窓から外を見ると良く分かりました。

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Posted by 谷野設計 at 09:27Comments(0)古民家探訪

2016年03月21日

岡山の福岡醤油さん―3種の板張り(簓子下見板張・大和張り、目板張り)

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です。
お読みいただき、有難うございます(*^-^*)

先週、打ち合わせで岡山県に行ってきました。
打ち合わせが岡山城の城下町で、日本三大名園の一つ「後楽園」の門前町でもある出石町ということもあり、付近に残された城下町の名残にルンルン♪
ランチにお勧めの場所があると連れて行ってくださる途中、素敵な建物を発見☆

「福岡醤油」さん。
出石エリアの古い建造物を有効活用するプロジェクトのランドマーク的存在の建物です。
明治時代に建てられた母屋と、昭和初期に建てられた離れがあります。
母屋は、むくり屋根に本瓦葺きで、軒丸瓦には「福」の文字が刻まれた特注品でした。

漆喰塗りに、板張りという、伝統的な商家の外観です。

2階部分は、火灯の形をした虫籠窓(むしこまど)。大型の虫籠窓は、明治時代に多い特徴です。

外観を見ると、京町屋の影響が随所に見て取れました☆


木格子の出窓。格子は切子格子という、採光の為に上部を切り落とした部分のある格子です。


簓子(ささらこ)下見板(したみいた)張りの仕上げ。
簓子下見板張りとは、下見板と言われる平板を重ね張りし、その断面に合わせて切込を入れた簓子(ささらこ)という木材で固定しています。

縦方向に張ってある木材に、横板に沿って切込が入っています。これが簓子です。

こちらは、別の場所の腰壁部分です。
同じ板張りでも、形状が違いますね。
この板張りは、板の長手方向を縦にした「縦羽目板(たてはめいた)」とう形状です。
縦羽目板の中でも、「大和張り」という板を奥と手前とで交互になるように張った立体感のある仕上げです。


また、側面の1階部分の板張りは、同じ縦羽目板でも「目板張り」という仕上げの異なる張り方をしていました。

板張りの種類の豊富さと、建物の場所に応じて異なる仕上げを見られて楽しめました☆

ちょっとした街歩きにも、古民家の凝った作りは楽しめます♪


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Posted by 谷野設計 at 22:21Comments(0)古民家探訪建築用語

2016年03月15日

大川町旧家 鴨居邸現況調査書

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です。
お読みいただき、有難うございます。


事務所のファイルを整理していたところ、古い書類を見つけました。
「大川町旧家 鴨居邸現況調査書」というタイトルの冊子。


これは!!
平成12年に大川町教育委員会の要請で現況・保存状況の調査をした時のもの。
鴨居邸は、事務所のある大川町富田西に残る旧家で、書道家の旧宅です。

調査書の中には、調査当時の平面図の他、外部・内部の写真が多数残されています。
写真を見ていると、ぞれぞれの座敷に施された細かい造作など現在の住宅では見られない凝ったものばかりです。
気のぬくもりと職人の技術が写真を見ているだけでも伝わってくるようでした。




調査書の最終ページには、弊社社長・谷野行範のあとがきとして、
『居宅内部は一部を除き、完全なる形で残っており、床組の補強・改修により十分な居住が可能と思われます』
という記述と共に
『古い建築物の取り壊し・建て替えなどにより歴史的にその時代を語る建物が少なくなって来ております。一部の有職者により、改修又保存運動がなされておりますが、全国的な運動には至っておりません。
特に、民家に関しては個人所有の壁もあり、また国民性も関係し欧州に比べ保存に対する意識は低く感じられます』
とありました。


個人所有のまま空き家になっている旧家は他にも沢山あります。
身近に残るこのような旧家を1つでも多く残していきたいなと強く感じました。
取り壊して新しくする前に、手を加えてより良くしながら継承していく―先人たちが大切にしてきた住文化を改めて見つめ直す機会をつくり、広げていけるように頑張らねば!と思います。

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