2017年01月20日

瓦版を読んで感想を頂きました☆頂いたメールにあった書院についてと書院造との違い

こんにちは☆
さぬき市谷野設計の谷野です(^^)
お読みいただき、有難うございます。


谷野設計では、毎月ご縁のあった方や、県東のお寺さんなどに、日々の出来事で感じたことなどのお便りを出しています。
昨年の11月から、お便りに寺社建築探訪記の瓦版も同封し始めました。


瓦版は、ブログ記事で人気のあるものを少しだけ詳しく書き足して紹介しています。

瓦版発行3回目は、牟礼のうどん本陣「山田屋」さんの床の間について書いた記事
昨日、さぬき市内のお寺の住職から嬉しいメールを頂きました。

『今回の寺社建築探訪記に書いてあった書院について大変勉強になりました。今まで部屋全体を書院と思っていましたが、床の横にある開口部を書院ということを初めて知りました。また、違い棚を床脇と呼ぶことも知りませんでした。ありがとうございました。これからブログ拝見させていただきます。』

読んでいただけるだけでも嬉しいのに、感想を聞かせて頂けるなんて、この上ない幸せ(*‘ω‘ *)
有難うございます<(_ _)>


メールの内容にあった書院について、少し詳しくご紹介したいと思います。

今日は、よく混同される「書院」と「書院造」について、2つの違いを書きたいと思います。

瓦版を読んで感想を頂きました☆頂いたメールにあった書院についてと書院造との違い

「書院造り」というと、室町時代の文化の象徴として知られています。
「書院造」とは、建物の「造り」を表すもので、それまでの建具による間仕切りの無い「寝殿造り」と対比して、細かく建物を建具によって間仕切りしたものを言います。
その間仕切りした部屋の中で、中核となったのが、「書院」を取り入れた部屋だったので「書院造」と呼ばれるようになりました。
書院造りの書院で最古の遺構は、慈照寺銀閣(通称:銀閣寺)東求堂(とうぐどう)の同仁斎です。


「書院」とは、厳密にいうと読書や書き物をするための場所のことです。中国では「学問所」のことです。

この元来の読書や書き物をする場所(現在でいうところの書斎)としての「書院」は、平安時代後期にはあったと考えられます。
日本で最初に取り入れられたのは僧侶の「勧学所」としてでした。
「書院」の原型は、出窓状の出し文机で、『法然上人絵伝』にも、この出窓状の書院が描かれています。
瓦版を読んで感想を頂きました☆頂いたメールにあった書院についてと書院造との違い
イメージの画を描いてみましたが、絵心が足りない(;´∀`)
奥には、素敵な外の景色が広がっている想像をしてください(*'ω'*)

空間自体が勧学所として使用されていたのを考えると、先程の住職のメールにあった「部屋全体を書院と思っていた」というのは、お寺の本来の「書院」としては正しいのではないかと私は思っています。


平安時代後期に武士階級が権力を持ち始めると、地方の武家の家に「書院」が取り入れられるようになります。
平安時代の「貴族」の「寝殿造り」に対して、武士の「武家造り」と言います。
(ただ、武家造りに関しては、曖昧なところが多く、はっきりとした造りは分かっていません。)
後にこの武家造りが、「しつらい」を取り入れた書院造へと発展します。
「書院」本来の実用を離れて、座敷飾りの一部として取り入れられるようになった結果、現在のような書院になりました。
瓦版を読んで感想を頂きました☆頂いたメールにあった書院についてと書院造との違い
(説明の中で、座敷の成り立ちと書院の関連は割愛しています)

つまり、「書院造」は、建物全体の構成を表し、「書院」は、本来、書斎という場所を表します。
(書院については、現在では、床の間の形式上の書院のみを指すことが一般的です。)


書院には、その構法でいくつかの種類があります。
次回は、書院の種類について書きたいと思います。

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古民家再生と築40年以上の木造住宅改修・設計専門店
工事も頼める設計屋さん
㈲谷野設計
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この記事へのコメント
拙いメールに早速対応して頂きましてありがとうございます。書院は勉強するところだったんですね。イメージ画、上手ですね、十分伝わりますよ。(^^)v今の一般寺院の書院は僧侶の控え所か、応接間になっていますが・・・(T_T) そういえば古い庫裏の時は土間があり、湯殿とか南座と呼ばれる部屋がありましたが・・・。今となると風情があったんだなぁと思います。w(:_;)w
Posted by ZEN at 2017年01月21日 17:46
ZENさん、お読みいただき、有難うございます(*'ω'*)
また、メッセージも有難うございます☆

イメージ伝わって良かったです(^^)
庫裡も、昔と今ではだいぶ造りも異なっているんですね。以前、改修をさせて頂いたお寺の庫裡も、修行僧用のものなのか、湯殿があり、宿泊するための部屋もいくつかありました。
書院がこれまで辿ってきた歴史のように、時代に合わせて用途が変わってくるのも、新しい発展の前触れかもしれないですね。
Posted by 谷野設計谷野設計 at 2017年01月23日 11:20
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